■少年サッカー番外編 「おやじコーチA VS おやじ監督B」(5)
ついに強力なおやじオーナーCまで登場してしまったこのチーム。
試合のたびに、もう完全にスタッフ気分になってしまったおやじコーチA、副監督のつもりのおやじ監督B、そしてチームのオーナー気分のCの3人が監督・コーチの横に陣取り、ひとかたまりになって行動していた。
俺たち一つ下の学年の親たちは、一歩も二歩も下がって様子を眺めていた。もう完全にチームの柱は3人で握った。
そして
サッカーシーズンが到来し、いろんな大会が開かれた始めた。このころになると、チームも勝つためにレギュラーメンバーの入れ替えも徐々に多くなり、下級生でも上のチームの単に「助っ人」ではなくて、「正式メンバー」に選ばれる者が現れてきた。つまり下克上だ。
もちろん、実力者の息子を持つAさん、Bさんは安泰なのだが、今まで自分の「支持者」だった親の子供が補欠になり、「中立の立場」の親の子供がレギュラーになったり、それなりに親としてチームをまとめるのに…いや、「票集め」に苦労していたようだ。
つまり、新たな勢力争いが始まったわけだ。

そしていきなり、チームの「専用バス」ができた。Cさんの「仕業」だ。いや、「仕業」などという言葉は使うべきではなかった…Cさんの「おかげ」だった。
自分の会社で使っていた古いマイクロバスを寄附してくれたというのだ。以前、笑顔でみんなに話していた言葉、あれはホラだと思っていた、しかし、彼の言葉は本当だった。
運転は、自衛官でゲンチャリから戦車まで何でも運転できるAさんが担当した。これにはほかに親たちも両手を挙げて感謝、感謝だった。
県外の遠い試合会場になると、おやじが仕事で出られないときは、奥さんが運転しなければならない。運転に自信のないかあちゃんはサポートに尻込みしてしまうことが多く、特定の親にサポートの負担がかなりのしかかっていたからだ。それが一挙に解決されたわけだ。
試合のたびにチームはどんどん強くなっていった。このチームノ特徴というか、伝統というか、いつもそうなのだ。
しかし、これは何も、おやじコーチやおやじ監督のおかげでも何でもなく、単に子供たちが成長し、あるいは新しい戦力が増強され、根本的には本物の監督・コーチの指導の賜物なのだ。
しかし、彼はそうは思っていない。
俺のおかげだ、いや少なくとも半分は俺のおかげだと自負してしまうのだ。
ここにおやじコーチ、おやじ監督の大きな大きな誤解と過信が生じているのである。
そして、彼らは、その甘美な香りにアリ地獄へとどっぷり浸かってしまい、勝手にもがき、勝手に苦しみ、そして周りに多大な迷惑をかける存在となっていくのである。
しかし、おやじオーナーCさん、恐るべし
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ついに強力なおやじオーナーCまで登場してしまったこのチーム。
試合のたびに、もう完全にスタッフ気分になってしまったおやじコーチA、副監督のつもりのおやじ監督B、そしてチームのオーナー気分のCの3人が監督・コーチの横に陣取り、ひとかたまりになって行動していた。
俺たち一つ下の学年の親たちは、一歩も二歩も下がって様子を眺めていた。もう完全にチームの柱は3人で握った。
そして
サッカーシーズンが到来し、いろんな大会が開かれた始めた。このころになると、チームも勝つためにレギュラーメンバーの入れ替えも徐々に多くなり、下級生でも上のチームの単に「助っ人」ではなくて、「正式メンバー」に選ばれる者が現れてきた。つまり下克上だ。
もちろん、実力者の息子を持つAさん、Bさんは安泰なのだが、今まで自分の「支持者」だった親の子供が補欠になり、「中立の立場」の親の子供がレギュラーになったり、それなりに親としてチームをまとめるのに…いや、「票集め」に苦労していたようだ。
つまり、新たな勢力争いが始まったわけだ。

そしていきなり、チームの「専用バス」ができた。Cさんの「仕業」だ。いや、「仕業」などという言葉は使うべきではなかった…Cさんの「おかげ」だった。
自分の会社で使っていた古いマイクロバスを寄附してくれたというのだ。以前、笑顔でみんなに話していた言葉、あれはホラだと思っていた、しかし、彼の言葉は本当だった。
運転は、自衛官でゲンチャリから戦車まで何でも運転できるAさんが担当した。これにはほかに親たちも両手を挙げて感謝、感謝だった。
県外の遠い試合会場になると、おやじが仕事で出られないときは、奥さんが運転しなければならない。運転に自信のないかあちゃんはサポートに尻込みしてしまうことが多く、特定の親にサポートの負担がかなりのしかかっていたからだ。それが一挙に解決されたわけだ。
試合のたびにチームはどんどん強くなっていった。このチームノ特徴というか、伝統というか、いつもそうなのだ。
しかし、これは何も、おやじコーチやおやじ監督のおかげでも何でもなく、単に子供たちが成長し、あるいは新しい戦力が増強され、根本的には本物の監督・コーチの指導の賜物なのだ。
しかし、彼はそうは思っていない。
俺のおかげだ、いや少なくとも半分は俺のおかげだと自負してしまうのだ。
ここにおやじコーチ、おやじ監督の大きな大きな誤解と過信が生じているのである。
そして、彼らは、その甘美な香りにアリ地獄へとどっぷり浸かってしまい、勝手にもがき、勝手に苦しみ、そして周りに多大な迷惑をかける存在となっていくのである。
しかし、おやじオーナーCさん、恐るべし
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