■もう一つの8時18分 第22話「にこやか」
受け付けの仕事を終え、秘書課の部屋で事務をこなし、いつもの昼食の時間
映子が、佐代子の持ってきたトレーを見て
「あれ、結構なボリュームじゃない」
佐代子「あ〜お腹すいちゃったもん」
映 子「珍しい…」
佐代子は、どうしても言いたかった、もちろん今朝の出来事を
「あのね…」
映 子「な〜によ、その薄笑い」
佐代子「実はね、声かけちゃった!」
映 子「う、うっそ〜」
佐代子「ちょっと、ちょっとそんな大きな声出さないでよ、ほら、こっち見てるじゃない、もうわざとらしいんだから」
さらに大きな声で映子が
「声かけ…」のところで、佐代子は映子の口に手を当てた。
映 子「けた…って」
佐代子「もう勇気ふりしぼり…」
映 子「どうやってよ、どうやって…ねねねね」
佐代子「兄ちゃんのハンカチ、たまたま持っていてさ、違いますか」って
映 子「う〜わ、天然記念物ものの作戦…モノクロ時代だ」
佐代子「だって、しょうがないじゃない、それしか思いつかなかったんだもん」
映 子「で、でさ、彼なんて?」
佐代子「ありがとう」って
映 子「やったじゃん、それってオーケーじゃない」
佐代子「…でもね…」
映 子「でも…」
佐代子「天然かなって」
映 子「まさか〜そうだったら、どうするの…やめちゃう?」
佐代子「でも、あの最初のキリッと目つきは天然じゃないと思うんだけど」
映 子「明日、また会うわけでしょう、こんなことしてないで作戦考えないと」
佐代子「あっ、そうか…」
佐代子は、帰宅して考えた。
パターンとして
一つ、これ僕のじゃなかったんで、と返される。でも、私のものでもないことになっているので、私は受け取るわけにもいかない。そこでの会話は、どうすればいいの?
それでも、きっと向こうから「おはようございます」なんて、あいさつができるようになるかも。そのうち、こっちから「おはようございます」も言えるかも、うん。
二つ、昨日はありがとうございました。助かりました。なんて、わざとらしく、向こうから声をかけてくる。これって、いけたってことだよね。
三つ、そのまま無視して、いつものようにチラッとだけ見て行ってしまう。これはもうわたしに脈がないと、引くしかないのか?
とにかく、ニコやかにしていないとだめだよね。
あら、もうこんな時間、寝なきゃ…
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受け付けの仕事を終え、秘書課の部屋で事務をこなし、いつもの昼食の時間
映子が、佐代子の持ってきたトレーを見て
「あれ、結構なボリュームじゃない」
佐代子「あ〜お腹すいちゃったもん」
映 子「珍しい…」
佐代子は、どうしても言いたかった、もちろん今朝の出来事を
「あのね…」
映 子「な〜によ、その薄笑い」
佐代子「実はね、声かけちゃった!」
映 子「う、うっそ〜」
佐代子「ちょっと、ちょっとそんな大きな声出さないでよ、ほら、こっち見てるじゃない、もうわざとらしいんだから」
さらに大きな声で映子が
「声かけ…」のところで、佐代子は映子の口に手を当てた。
映 子「けた…って」
佐代子「もう勇気ふりしぼり…」
映 子「どうやってよ、どうやって…ねねねね」
佐代子「兄ちゃんのハンカチ、たまたま持っていてさ、違いますか」って
映 子「う〜わ、天然記念物ものの作戦…モノクロ時代だ」
佐代子「だって、しょうがないじゃない、それしか思いつかなかったんだもん」
映 子「で、でさ、彼なんて?」
佐代子「ありがとう」って
映 子「やったじゃん、それってオーケーじゃない」
佐代子「…でもね…」
映 子「でも…」
佐代子「天然かなって」
映 子「まさか〜そうだったら、どうするの…やめちゃう?」
佐代子「でも、あの最初のキリッと目つきは天然じゃないと思うんだけど」
映 子「明日、また会うわけでしょう、こんなことしてないで作戦考えないと」
佐代子「あっ、そうか…」
佐代子は、帰宅して考えた。
パターンとして
一つ、これ僕のじゃなかったんで、と返される。でも、私のものでもないことになっているので、私は受け取るわけにもいかない。そこでの会話は、どうすればいいの?
それでも、きっと向こうから「おはようございます」なんて、あいさつができるようになるかも。そのうち、こっちから「おはようございます」も言えるかも、うん。
二つ、昨日はありがとうございました。助かりました。なんて、わざとらしく、向こうから声をかけてくる。これって、いけたってことだよね。
三つ、そのまま無視して、いつものようにチラッとだけ見て行ってしまう。これはもうわたしに脈がないと、引くしかないのか?
とにかく、ニコやかにしていないとだめだよね。
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