■青春の探検部「川下り いざ四国へ」
1カ月の保津川での特訓も終わり、吉野川合宿が目前に迫った。
さて、四国に行く…金がない。だから、ずっと鈍行列車で行くことになる。鈍行列車なんて言ってもわからないかもしれないが…つまりすべて「特急」とか「急行」とかじゃなくて、普通列車で行くということだ。
目的駅までのプランは俺に任された。早速、時刻表を買い、最もいいルートを授業中に選んでいた。
「ハシモト、今度はどこ行くんや」同じクラスの秀才友人が俺の隣に座って聞いてくる。
「吉野川…四国」と時刻表に赤鉛筆で印を入れながら答えた。
「おもろいけ?」と秀才友人が言う。
「まあな」と俺が答える。
そしてプランができ上がったので、俺は、そっと教室からさようならしていた。
合宿の3日ほど前から、1年生2人で必要な装備の調達を始めた。食料、医薬品、その他もろもろ…そしてボートやオールの点検などなど。結構金がかかる。予算が厳しくなってきた。
スーパーに行き食料の調達、コーヒー…好きだが、我慢しないといけないようだ、安い紅茶にした。肉…高くて食えない。一番安い米を買った。
そして、いつも行く薬局に行き、風邪薬や傷薬など、救急箱ごと持っていって薬局のおばちゃんに足らないものを補充してもらう。
「今度は、どこへ行かはるの?」白衣を着たおばちゃんが聞いてくれた。
「四国の吉野川です」と俺が、ほんの少し自慢げに言う。
「若い人はええねぇ〜」薬を探しながら、おばちゃんが言う。
俺は、このおばちゃんが好きだった。おばちゃんなんて言うと実は失礼な年齢なのかもしれないが、当時は、多分40歳ぐらいの人だったと思う。品があって、カウンターの向こうから大人の女性の香りがするきれいな人だった。
三つ、四つの薬や何かを出してくれて、いろいろ説明をしてくれる。そしてその3倍ぐらいの試供品を丁寧に説明しながらただでくれた。貧乏学生にいつもそうやって試供品をてんこもりくれる優しい女性だった。
部室に戻ると、ソノダが装備の点検や破れたライフジャケットを縫ったりしていた。二人で持っていく装備を点検し、すべての準備ができた。
さあ、明日は、四国だ。
俺の胸は高鳴った。
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1カ月の保津川での特訓も終わり、吉野川合宿が目前に迫った。
さて、四国に行く…金がない。だから、ずっと鈍行列車で行くことになる。鈍行列車なんて言ってもわからないかもしれないが…つまりすべて「特急」とか「急行」とかじゃなくて、普通列車で行くということだ。
目的駅までのプランは俺に任された。早速、時刻表を買い、最もいいルートを授業中に選んでいた。
「ハシモト、今度はどこ行くんや」同じクラスの秀才友人が俺の隣に座って聞いてくる。
「吉野川…四国」と時刻表に赤鉛筆で印を入れながら答えた。
「おもろいけ?」と秀才友人が言う。
「まあな」と俺が答える。
そしてプランができ上がったので、俺は、そっと教室からさようならしていた。
合宿の3日ほど前から、1年生2人で必要な装備の調達を始めた。食料、医薬品、その他もろもろ…そしてボートやオールの点検などなど。結構金がかかる。予算が厳しくなってきた。
スーパーに行き食料の調達、コーヒー…好きだが、我慢しないといけないようだ、安い紅茶にした。肉…高くて食えない。一番安い米を買った。
そして、いつも行く薬局に行き、風邪薬や傷薬など、救急箱ごと持っていって薬局のおばちゃんに足らないものを補充してもらう。
「今度は、どこへ行かはるの?」白衣を着たおばちゃんが聞いてくれた。
「四国の吉野川です」と俺が、ほんの少し自慢げに言う。
「若い人はええねぇ〜」薬を探しながら、おばちゃんが言う。
俺は、このおばちゃんが好きだった。おばちゃんなんて言うと実は失礼な年齢なのかもしれないが、当時は、多分40歳ぐらいの人だったと思う。品があって、カウンターの向こうから大人の女性の香りがするきれいな人だった。
三つ、四つの薬や何かを出してくれて、いろいろ説明をしてくれる。そしてその3倍ぐらいの試供品を丁寧に説明しながらただでくれた。貧乏学生にいつもそうやって試供品をてんこもりくれる優しい女性だった。
部室に戻ると、ソノダが装備の点検や破れたライフジャケットを縫ったりしていた。二人で持っていく装備を点検し、すべての準備ができた。
さあ、明日は、四国だ。
俺の胸は高鳴った。
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