■青春の探検部「川下り 喜怒哀楽」
一気にアヒルめがけて飛びかかった俺の腕の中に…アヒルが、見事作戦成功!
「ヨッシャ、ヨッシャ、ようやった、エライ! お前ら滅茶苦茶、えらいやんけ〜」
「喜」
3年生が飛び上がって、両手をたたいて大喜びしていた。この大先輩、この手の成功が大好きなんだよね。全く、一気にガキになっちゃう不思議な人だった。
哀れアヒルは、足をひもでつながれ、テントの支柱に縛られてしまった。
「ガアガア、グエグエ」言いながら、バタバタしていた。しかし、そのうち、疲れて、大人しくなる。俺たちは、アヒルを放っておいて、再び飯の準備に取りかかっていた。
マナスルコンロで飯を炊き、今夜のためのウィスキーを引っ張り出し、野菜だけ炒め定食から、急遽、鳥鍋と焼き鳥にメニューが変更したから、こりゃ大変と喜んでいそいそと動いていた。3年生と2年生は、離れたところで、ごろんと横になって雑誌や本を読んでいる。こういうところは、意外に勉強家なのも不思議な人たちだった。
準備はできた。
さて、「アヒルさん、アッヒルさん…」なんて言いながら、ソノダが、アヒルを引っ張ってきた。「グェ〜グェ〜」とアッヒルさん、もう全力で逃げようとして体力を使い果たし、声にも元気が全くない。作戦通りでした。
平らな岩の上に立木の平なものを置いて、その上にアヒルさんが、じゃんけんで負けたソノダがアヒルの首にひもをつけて引っ張る、そして2年生が足を持つ、俺がナタを振り上げて待機する。

「いきますよ〜!」と、俺も慣れたもので、どうということはない。ただ、返り血がセーターにつくのが心配だった。首につながったひもを引っ張っているソノダは、もう返り血のことは半分あきらめ顔だった。
「いけ、いけ、早うせ〜よ」と3年の先輩、やっぱり大喜び
「セェ〜の〜」と、声をかけたとき…
ソノダが、首の紐を引っ張った。2年生が足を引っ張るタイミングを間違った、アヒルの首からひもが抜けた。このときとばかり、猛然とアヒルが反撃に出た。2年生の先輩、ガツガツくちばしでやられて、首根っこ捕まえればいいものの、この先輩、実は気が弱い。
「ウワッ!、イテテ…」と足を離してしまった。
もちろん、アヒルさんは、一目散に転がるように川に向かった…速かった。あんな速度が出せるとは知らなかった。
俺たちも追いかけたが、向こうも一度は死ぬ目に遭っているだけに、もう全力疾走…そして深みに泳いでいってしまった。
沖でゆっくり泳ぎながら「ガァガァ…ガガガ」と言っているアヒルを4人でじっと見ていた。
「怒」
すると…
「どないしてくれるんや〜オ〜!!」3年生の大先輩は、最高の楽しみが消えて、2年生に怒鳴りまくった。
「いや僕やないしネェ〜ソノダやしネェ…」2年生の先輩、必死の言いわけ、それを聞いたソノダ
「違うしネェ〜」と2年生の口まねをして、走って逃げていった。
「哀」
哀れ、ただの野菜鍋と飯、そして大根キムチにウィスキーだけの俺たちの宴だった。
さて、明日から本番
「楽」しみはこれからだ。
つづく
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一気にアヒルめがけて飛びかかった俺の腕の中に…アヒルが、見事作戦成功!
「ヨッシャ、ヨッシャ、ようやった、エライ! お前ら滅茶苦茶、えらいやんけ〜」
「喜」
3年生が飛び上がって、両手をたたいて大喜びしていた。この大先輩、この手の成功が大好きなんだよね。全く、一気にガキになっちゃう不思議な人だった。
哀れアヒルは、足をひもでつながれ、テントの支柱に縛られてしまった。
「ガアガア、グエグエ」言いながら、バタバタしていた。しかし、そのうち、疲れて、大人しくなる。俺たちは、アヒルを放っておいて、再び飯の準備に取りかかっていた。
マナスルコンロで飯を炊き、今夜のためのウィスキーを引っ張り出し、野菜だけ炒め定食から、急遽、鳥鍋と焼き鳥にメニューが変更したから、こりゃ大変と喜んでいそいそと動いていた。3年生と2年生は、離れたところで、ごろんと横になって雑誌や本を読んでいる。こういうところは、意外に勉強家なのも不思議な人たちだった。
準備はできた。
さて、「アヒルさん、アッヒルさん…」なんて言いながら、ソノダが、アヒルを引っ張ってきた。「グェ〜グェ〜」とアッヒルさん、もう全力で逃げようとして体力を使い果たし、声にも元気が全くない。作戦通りでした。
平らな岩の上に立木の平なものを置いて、その上にアヒルさんが、じゃんけんで負けたソノダがアヒルの首にひもをつけて引っ張る、そして2年生が足を持つ、俺がナタを振り上げて待機する。

「いきますよ〜!」と、俺も慣れたもので、どうということはない。ただ、返り血がセーターにつくのが心配だった。首につながったひもを引っ張っているソノダは、もう返り血のことは半分あきらめ顔だった。
「いけ、いけ、早うせ〜よ」と3年の先輩、やっぱり大喜び
「セェ〜の〜」と、声をかけたとき…
ソノダが、首の紐を引っ張った。2年生が足を引っ張るタイミングを間違った、アヒルの首からひもが抜けた。このときとばかり、猛然とアヒルが反撃に出た。2年生の先輩、ガツガツくちばしでやられて、首根っこ捕まえればいいものの、この先輩、実は気が弱い。
「ウワッ!、イテテ…」と足を離してしまった。
もちろん、アヒルさんは、一目散に転がるように川に向かった…速かった。あんな速度が出せるとは知らなかった。
俺たちも追いかけたが、向こうも一度は死ぬ目に遭っているだけに、もう全力疾走…そして深みに泳いでいってしまった。
沖でゆっくり泳ぎながら「ガァガァ…ガガガ」と言っているアヒルを4人でじっと見ていた。
「怒」
すると…
「どないしてくれるんや〜オ〜!!」3年生の大先輩は、最高の楽しみが消えて、2年生に怒鳴りまくった。
「いや僕やないしネェ〜ソノダやしネェ…」2年生の先輩、必死の言いわけ、それを聞いたソノダ
「違うしネェ〜」と2年生の口まねをして、走って逃げていった。

「哀」
哀れ、ただの野菜鍋と飯、そして大根キムチにウィスキーだけの俺たちの宴だった。
さて、明日から本番
「楽」しみはこれからだ。
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