あるとき、大学時代の友人が俺を結婚式に招待してくれた。
ヤツの家は、ちっとばかりお金持ちでそれなりのところで式は挙げるという話だった。
式は、名古屋のとある有名ホテルで行われた。おごそかに式は終わり、披露宴の会場に俺たちは向かった。

その友人は俺たちの席順をかなり気遣ってくれたようで、周りは大学時代の友人や新婦の友人たちで、俺たちは披露宴の話などそっちのけで新婦の友人たちと楽しく酒を飲み、談笑していた。
当時からビールが好きな俺は、どうしてもトイレが近い。そして腸弱であるので、冷たいものを大量に飲むと、すぐ下痢をする。それも慢性になってしまい、別にどうということもなくトイレに行った。

ちょっといい気分になって、トイレに入ると、洗面所の大きな鏡はピカピカに磨き込まれ、静かに音楽がかかっていた。さすが…高級ホテル。そして俺はその「金のかかった美しいトイレ」の個室に入った。
「おっ!これが最新式のウォシュレットか」
俺は、おごそかにそこに座り、学生時代の研究室に一緒にいた別の友人のことを思い出していた。
ヤツは、某メーカーに就職したが、そのメーカーさん、当時、急激にこの種のトイレに力を入れ出し、入社説明会でも特に力を入れて自社製品の良さをアピールしたという、ヤツいわく「うちの会社の製品は、女性と男性によって微妙に角度を変えるんですよ」と、もう入社前から「うちの会社」と言っていた。
さすがに、それだけ熱心にトイレを語るヤツだったので、一発合格、入社した。その後、ヤツはこれをつくっているのだろうか?
そんなことを考えながら、ウォシュレットというものを使ってみたくなった。なるほど、このボタンだな…「スイッチ…オン!」
すると「シャー…」、おっ!来た、来たぞ。だが、当たるところが違うような気がする。気がするというのは、この種のものを使ったことがないし、あの辺の感覚が自分でよくつかめなかったわけだ。
ここじゃない…こっちだ、少し下、いいぞ…その調子だ、まだ下だな、スイッチを操作しながら、感覚だけで自分の位置を探っていた。
おっ〜オォ…命中だ!
来た来た来た…「なるほど」と思った。これを使った人たちは、もうウォシュレットなくしては生きていかれないという話を聞いたことがある。これは快楽だ!俺は、快楽を少しずつ場所を変えて味わいたかった。もう少し下も…そこでスイッチを操作すればいいものを腰を少し浮かせてしまった。
「あっ…」…遅かった。
俺のパンツは、腰のゴムのところからちょっと下まで、ビショビショに濡れてしまったのである。
数分たって、俺は披露宴の席に戻った。
パンツなしで…。
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