■おやじのための「真夏の応援態勢」
残暑厳しい折…試合はある。
テレビで、熱中症で人が何人も倒れているようなときにも、試合はある。
子供は同じ年のチームでも、親はそうはいかない。上は50代から下は20代まで幅がある。そこに問題が起きてくる。
時として、男も女も変に競争心が沸いてくる。ムクムク…その競争心は、なにも子供のサッカーの実力だけではおさまらないのが、不可解な大人の世界
真夏、日傘を差して「ほら、がんばって〜」と上品に応援なさっている奥様がいらっしゃる。
その横で、真っ白なぴっちりタンクトップに半パンからニョキっと長いおみ足を出して、「オラオラ、そこそこ、イケイケイケ…」とガンガン応援している奥さんもいる。
おやじたちも同じ、背広を着て、今会社の帰りというような姿で応援している人がいる。もう、コーチなのか、それとも監督なのかわからないような格好して、グラウンドのすぐ横で中腰で叫んでいる、完全に自称スタッフのおやじも必ずいる。
それはそれ、そこが「おもろいやんけ」の真髄のようなものなのだが
しかし、こと、真夏の応援に関しては、やはり常識的に判断し、大人が後で後遺症が残らないような対策を施すべきである。
親たちは子供のことに関しては、ほぼ万全の備えをして試合に臨む、かあちゃんたちのそのまめまめしさは、旦那には絶対にしないであろう、愛と優しさの固まりのようなものだ。「ここまで気がつくのか…おまえたち」そうあきれ顔で叫んでしまうほどである。
特に、若者に無意識に対抗意識を燃やしてしまう、おやじさんは要注意!
もちろん、熱中症になるほど、お日様に直接頭が当たるような愚かなことはしないだろうし、水分補給も心がけているはず、その場に倒れてしまう…なんていう心配をしているわけではない。
暑さもひき、少し肌寒くなってきたころ、焼けて精悍だった顔も腕も脚もだんだん白く戻っていく、しかし、ところどころに「あれ?どこかでぶつけた?」というような小さなアザのようなものが残り出す。
「シミ」だ、それが「シミ」なのだ。
女性は、それなりに対策をするだろう、幾ら、タンクトップ、半パンだろうが、ちゃんと日焼け止めクリームなどを塗りまくっているはず、ところが、おやじたち、変に「そんなものは要らん」なんて、そこでもまた余計な意地を張る。この意地が致命的な打撃を肌に与えてしまうのだ。
おやじたち…悲しいことに、そのアザのようなものが「シミ」だということを他人から教えられない限り知らないままで過ごしていく。「なかなか取れないな、なんだろう?まあいいか!」でそのまま…。
「そのうち取れるだろう…」おやじたちはそう思うのだ。
違う、それは20歳までの話、決して皮膚は紫外線の記憶を忘れてはくれない。
かくして、シミはポツリ、ポツリと表面化しはじめ、コンピューターウイルスのごとく、彼をむしばんでいく。数年後、彼の顔はシミだらけになり、慌てて、女房のチョコラBBを「俺にもくれよ」と頼み込んで飲み続けることになる。飲んで消えてくれればいいのだが…なかなかコマーシャルのようにいかないのが悲しい現実。
おやじたちよ!日に焼けて、少し焼けて精悍に見えるなんて喜んでいてはいけないのだ。必ず後でシミになる。「シミジジイ」になるのが嫌なら、下手な意地など張らずに、完璧な紫外線対策を行って応援に行くべし
俺の時代には、誰もこんなことを教えてくれなかった…
「ゴルフですか、いいですね」そう言われていた。
「いや〜息子のサッカーの応援ですよ」
俺は、数年後「シミジジイ」と呼ばれる運命になってしまった。
俺は、北海道の生まれだ。色白でシミがやたら目立つのだ。
いっそ、南の島で暮らし、真っ黒のままジジイになろうか?
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