■当たった!!
11月のことだった。久しぶりにパチンコをやりに行った。例の新しいでっかいパチ屋さん。
いつも結構賑わっている店だが、きょうはやたらと客が多い…なんだ?と思いながら台を探した。
情けないことに、手持ち資金が少ないため、デジハネでちっとずつ増やそうという魂胆だった。
確率80.1分の1、これなら手持ち資金が少なくても、ジリジリといくぜ〜!
この台、普通のデジハネより当たる確率が10%以上高いため、つまり当たりやすいために釘が渋々に絞ってあるのが通常
ところが、その日は…ガッと開いていた。まさにパチンコのM字開脚やんけ〜と、ノリノリで台を確保し、打っていた。
3,000円ほどでサクッと初当たりを引き、次の4回転だけの確率変動で、8分の1の確率をゲット、再び大当たり!というか、当たりやすい分、出玉は約3.5分の1に絞られているものの、なんでも「当たり」というのは楽しいものだ。
しぱらく粘っていたが、特確(当たっても何も出ない…サイテーの大当たり)ばかり引き続け、ついに持ち玉は底をついてしまった。
何くそ、ここで粘らなきゃ、こんなに回るお宝台は滅多にない。
勝負続行!
1万円ほど投資していたときに、店員が箱を持ってきて、「抽選です」とニコニコしている。
「お!そうや、きょうはパチンコ感謝デーじゃない」
パチンコ好きの人ならみんな知っている1年に一度のイベント、毎年11月に行われている。
俺はくじ運が滅茶苦茶弱い、いつも「はずれ」を引く
それでも密かに気合いを入れて
「これ!」
と店員に渡した。
店員が抽選の紙をめくる…一瞬、期待が胸をどきどきさせるからおもしろい
「ハ・ズ・レ」でした
と、ニコニコして「ウーロン茶」をくれる店員さん。はずれだぞ、ちょっとぐらい残念そうな表情しろよ…と言いたかった。
北斗の拳の激闘は続いた
なんと弱い、ケンシロウ…負けてばっか
大当たり80.1分の1の確率のはずなのに、俺の回転数は350回を超えた。
これ以上は回収不可能…と大ハマリの台を放棄
この辺が、俺も年を取った証拠なんだよね、昔はそのまま絶対に台を離れることはなかった。たとえ、負けようが何しようが、この台との勝負という意気込みだけで頑張った。別にそれが偉いわけでもなんでもないのだが、不思議と「情けない」と自分を振り返ってしまう。
さて、北斗の拳を放棄して、俺が行ったさきは、デジハネ「海」だ。収支からいくと、こっちの方が性能は高い、だがどうも「海シリーズ」は好きになれない。もう好き嫌いなんて言っていられないので、それなりの台を見つけて、追撃に入る。
おっと、たった1,000円で初当たりゲット!
ふらふらとしながらも、台は何とか出玉を増やしつつ、危機的状況からどんどんマイナス数値が減っていった。
何でもこういう追い上げ気分というのはいいねぇ
ふと、見ると向こうから、また店員さんが例の「抽選」の箱を持って、順番にお客に引かせているではないか…余ったのかな?
実に、俺の予想どおり、余った「抽選」をもう一巡回って引かせてくれるようだった。
あと2人で、俺の順番だと思って、横を向いていたとき
マリンチャンがカメをそろえてくれて「大当たり」
おっと…そっちに注意をしながら、俺の抽選を引く
「これでいいや」と店員さんにクジを渡す。
店員が抽選の紙をめくる…チラッと期待…したら
「あああ、当たりです」
「オ〜オ当たりで〜え〜す」と周りの人に大声で宣伝する店員さん
俺より、店員さんの方が興奮気味、おい、本当に当たりなんてあったのかよ〜なんてヒソヒソ話が聞こえていた。
「何…くれんの?」と俺
「こちらにどうぞ…」と店員さん
「そんじゃ、この当たりが終わったら行くわ」と俺、冷静を装っていたが、実は滅茶苦茶嬉しかった。俺にも運がめぐってきたのか、こんな俺でも神は見捨てていなかったのだ!それほど俺はくじ運が悪い人間なんです。
当たりを消化して、カウンターに行くが、賞品なんか何も置いてない。どうなってんだ?
すると、背広を来た幹部さんが、そそくさと近づいてきて
「おめでとうございます」と、何やらパンフレットを手渡した。
時代は変わったのだ。
今は、パンフレットで1万円相当の欲しいものを選び、その賞品は1か月後に自宅に送られてくるのだそうだ。
パンフレットを見ると
高級鮭1本
高級佃煮セット
高級毛布1枚
高級…
高級…
と続くが、どうも欲しいものがない。「じゃあ、これ」と決めたのが、
「高級和牛味つけ焼き肉」
そして1万円相当の高級和牛味つけ肉をゲットしたが、パチンコは2万5,000円の負けだった。
そして1カ月、日曜日の食卓には、その「高級和牛味つけ焼き肉」が!
さっそく焼いてみる…いい香りだ、実にいい
だが、どうも色がくすんで見えるのだが…味つけだからだな、そうだ味つけだからだよ
そして食った…しょっぱい…これはビールなしでは食えない
飯のおかずにはちょうどいいよと息子がガツガツ食っていた
どうもこの味は飽きてしまう、一口食べては違う肉を焼いて口にする。
だが、冷静になって見てみると、どうしても高級和牛には見えない。
高級和牛の味つけなんて不自然じゃないか?だろう?高級和牛だぞ、味つけなんて安い肉をごまかして売るときに使うんだろう…だんだん、俺の頭の中には、品名と味とのギャップ、そしてこのくすんだ色に対して不信感がもたげてきた。
いいじゃん、ただだもんという息子の意見を採用し、ぜ〜んぶ食ってしまった。
そして今朝
今度は腹に「大当たり」したらしく、今会社で席とトイレの往復を繰り返している。
「何でも当たりは楽しい」と言ったのは、謹んで訂正させていただきます。
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