■回想 蘇ったヒーロー
「ウルトラマンがゼットンに…負けた」
ウルトラマンが敗れたとき、子供だった俺はテレビの前で涙を浮かべていたそうだ。
怪獣物が大好きだった。なかでもウルトラマンは大好きで、お袋にウルトラ怪獣図鑑なる本を買ってもらい、何度も何度も見ているうちに、怪獣の身長、体重、得意技、出現の由来などを覚えてしまった。
友だちの家にいくと植物図鑑や動物図鑑などがあるのに、なぜか俺の家には怪獣の本しかなかった。
ウルトラマンは、地球上では3分間しか戦えない。胸のカラータイマーが赤く点滅すると、もう時間がない。
「じゃあ、あと3分で勝つんだな」などと安易に思ってはいけないのだ。
さすがのウルトラマンも3分間ではどうしても倒すことができず、逆にふらふらになって宇宙に逃げ帰っていったこともあっただ。
空に飛ぶときの、あの有名な「シュワッチ!」のかけ声も心なしか元気がない、飛んでいくその後ろ姿には男の哀愁が漂っていたのだ。
ウルトラマンは、あらゆる技を使い怪獣と戦う。そして最後にスペシューム光線でビビーと悪い怪獣をやっつけてくれるのです。「だったら、初めからスペシューム光線を使えばいい」などと言ってはいけない。そこがいいのです。
人類も科学特捜隊を組織し、勇敢に戦うが、彼らの最新鋭の科学兵器でも、強力な怪獣を倒すことはできなかった。彼らは悩む。「俺たちなんかもう必要ないんだ。ウルトラマン早く出てきてくれよ〜」半ば諦めの境地に…。
しかし、ウルトラマンを倒した、にっくきゼットンをやっつけたのは科学特捜隊だった。すばらしいではないか、これは、もう子供番組などではなく、哲学だった。
その我らがウルトラマンが、ビデオで復活しているのだ。
今、我が家には怪獣図鑑があり、大全集なる写真集まである。子供が欲しいと言ったわけでもないのだが、俺が勝手にどんどん買ってしまった。
すると、子供がその本を引っぱり出し、
「お父さん、この怪獣なに?」と、まだ幼かった長男が聞く
「ペスター、石油を食う怪獣」何事もなく答える俺
「これは何」と食いつく長男
「古代怪獣ゴモラ」と、ちらっと写真を見ただけで答える
「スゲー」と目を丸くして俺を見る。
子供にほめられたことなどないものだから、うれしくて仕方がなかった。
なんと、ウルトラマンは父と子のコミュニケーションを図る重要な役割を果たしてくれたのだった。
そして、俺はほんの少しの間だけ…ウルトラマンとともに、「蘇ったヒーロー」
となった。
二十歳のナオトは当時、小学校2年生…でしたよ。
時のたつのは早いものだ。改めて実感してしまった。
ウルトラマンのDVDを見つけてしまった

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「ウルトラマンがゼットンに…負けた」
ウルトラマンが敗れたとき、子供だった俺はテレビの前で涙を浮かべていたそうだ。

怪獣物が大好きだった。なかでもウルトラマンは大好きで、お袋にウルトラ怪獣図鑑なる本を買ってもらい、何度も何度も見ているうちに、怪獣の身長、体重、得意技、出現の由来などを覚えてしまった。
友だちの家にいくと植物図鑑や動物図鑑などがあるのに、なぜか俺の家には怪獣の本しかなかった。
ウルトラマンは、地球上では3分間しか戦えない。胸のカラータイマーが赤く点滅すると、もう時間がない。
「じゃあ、あと3分で勝つんだな」などと安易に思ってはいけないのだ。
さすがのウルトラマンも3分間ではどうしても倒すことができず、逆にふらふらになって宇宙に逃げ帰っていったこともあっただ。
空に飛ぶときの、あの有名な「シュワッチ!」のかけ声も心なしか元気がない、飛んでいくその後ろ姿には男の哀愁が漂っていたのだ。
ウルトラマンは、あらゆる技を使い怪獣と戦う。そして最後にスペシューム光線でビビーと悪い怪獣をやっつけてくれるのです。「だったら、初めからスペシューム光線を使えばいい」などと言ってはいけない。そこがいいのです。
人類も科学特捜隊を組織し、勇敢に戦うが、彼らの最新鋭の科学兵器でも、強力な怪獣を倒すことはできなかった。彼らは悩む。「俺たちなんかもう必要ないんだ。ウルトラマン早く出てきてくれよ〜」半ば諦めの境地に…。
しかし、ウルトラマンを倒した、にっくきゼットンをやっつけたのは科学特捜隊だった。すばらしいではないか、これは、もう子供番組などではなく、哲学だった。
その我らがウルトラマンが、ビデオで復活しているのだ。
今、我が家には怪獣図鑑があり、大全集なる写真集まである。子供が欲しいと言ったわけでもないのだが、俺が勝手にどんどん買ってしまった。

すると、子供がその本を引っぱり出し、
「お父さん、この怪獣なに?」と、まだ幼かった長男が聞く
「ペスター、石油を食う怪獣」何事もなく答える俺
「これは何」と食いつく長男
「古代怪獣ゴモラ」と、ちらっと写真を見ただけで答える
「スゲー」と目を丸くして俺を見る。
子供にほめられたことなどないものだから、うれしくて仕方がなかった。
なんと、ウルトラマンは父と子のコミュニケーションを図る重要な役割を果たしてくれたのだった。
そして、俺はほんの少しの間だけ…ウルトラマンとともに、「蘇ったヒーロー」
となった。
二十歳のナオトは当時、小学校2年生…でしたよ。
時のたつのは早いものだ。改めて実感してしまった。
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